祖父のCONTAX RTSを譲り受けました。
フィルムカメラ実質的デビューだったので、このカメラについて使用感をまとめました。
(子供の頃にはフィルムカメラでしたが、何も考えずに撮っていたので…)
CONTAX RTSの修理
祖父はこのカメラを長いこと箪笥にしまっており、カビだらけ、ミラーも上がったまま下がらない状態になっていました。
CONTAX RTSは、ヤシカのカメラなのですが、このカメラが登場した後、京セラがヤシカを買収したため、メーカー修理を受けるなら京セラだと思い、検索しました。
しかし、どうやら京セラは2005年に京セラはカメラ事業を終了しており、カメラと交換レンズの補修サービスも2015年に終了しているようです。
それもそのはず、CONTAX RTSの発売年は1975年、45年も前です。
逆に2015年まではメーカー修理を受けれたんだ、ということに驚きました。
そこで上記のサイトにも書いてありますが、CONTAX RTSの修理について調べると、
・リペアサービス諏訪 さん
・小畑カメラサービス さん
の2件がありました。
リペアサービス諏訪さんは、すぐにホームページがヒットしたので、こちらに連絡しました。
CONTAX RTSの修理について電話でお伺いしたところ、軽修理は出来るが、重修理になる場合もあるから、ということで、小畑カメラサービスさんを紹介していただきました。
小畑カメラサービスさんのホームページは、2019年のYahoo!ジオシティーズ終了以降、お忙しくて作れていないそうですが、連絡先はHPに書いてありました。
http://conttcstt2.sakura.ne.jp
CONTAX RTSの修理について電話でお伺いすると、担当者の方から
お一人で修理を担当されていらっしゃる関係で、納期は半年ほどになると案内がありました。
自分としては、修理していただけるだけで大変有り難いことだったので、すぐに郵送させていただきました。
少ししてから見積もりの連絡があり、案内の通り半年後に綺麗な状態で戻ってきました。
CONTAX RTSを使ってみて
1. 撮影準備
写りを確認するため、すぐに撮りきれる24枚撮りフィルム(Kodak ULTRAMAX 400)を選びました。
フィルムは、かわうそ商店さんで購入。
コロナ禍、北海道からの配送ということでいつ届くかな、と思っていましたが2日ほどで届きました。
CONTAX RTSは電子制御のカメラのため、電池が入っていないとシャッターを切ることができません。
規格は4LR44なのですが、探し方が悪いのか見つけられず、
・自分でLR44を4個繋げて使う
・アダプターを買う
の二択だったため、今後も使用することを考えてアダプターを購入しました。
(Yodobashiの商品の埋め込み型が分かりませんでした…)
アダプターには、RTSとRTS 2での動作確認が出来ていることが書いてありました。
4LR44アダプターの説明文にも書いてありましたが、+極と-極を逆に装着することできちんと装着される場合もあるようで、自分のRTSは普通に装着するとLEDは点灯せず、ミラーアップはされるけどシャッターは切れない状態でした。逆に装着すれば、LEDも点灯し正常に動きます。
自分は、3枚分はこのことに気付けず、空シャッターを切った状態になっていました。
なくてもいいけど、気になるものとしては、
ファインダーに取り付けるアイカップは、Cannon Ef用、シューカバーは、Nikon BS-1Nが使用できます。
レリーズソケットのキャップについては、ジャンクから取りました。
どれも写真を撮る上で絶対に必要というわけではありませんが、ホットシューやファインダー、レリーズソケットを傷つけないために使用しています。
特にレリーズソケットとホットシューは、剥き出しのままにしているとなんとなく怖いので…
2. ファインダー内の表示
フェザータッチとの前評判は聞いていたのと、デジタルもほとんどマニュアルフォーカスで撮っているせいか、前面のAEボタンを押してから撮るというのはすんなりと馴染むことができました。
自分は普段エントリー機のミラーレス一眼と一眼レフで写真を撮っているので、絞り込み確認ボタンというものに触れたことがありませんでした。
絞り込み確認ボタンというのは、今の絞りでどの程度の被写界深度(ピントが合う範囲)なのかを確認するボタンなのですが、その絞りでの明るさもシャッターを切る前に確認できるので非常に便利です。
シャッター速度が動くフィルムで確認できることや、横にLEDが点灯する点などは、若干年代を感じますが、それでもすごく直感的に操作できるようになっています。何より見た目が無駄なくスッキリしていて、撮影に集中できる印象でした。
3. 撮影
ちょうど天気に恵まれたこともあり、近くの河原で試し撮りをすることにしました。
構えた拍子に帽子がレリーズボタンにぶつかってシャッターが切れてしまうことが一度ありましたが、それ以外は暴発もなくストレスなしで撮ることができました。
結局、フィルム1本は消費して、その後はまだ2本目を消化中なので、また撮っているうちに良いところも悪いところも沢山見えてくるかもしれませんね。
4. フィルムの現像
現像の知識は全くないので、とりあえず近くのDPE店に行きました。
カメラのキタムラとパレットプラザ 55ステーションがあるのですが、スピード現像が確実にできそうだったのがパレットプラザだったので、そちらで現像をお願いしました。
今回は、すぐに確認したかったので、データをCDに焼いてもらうサービスも利用しました。
だいたい40分くらいで現像とデータの焼き込みが終了し、CDとフィルム、インデックスシートを受け取って家でCD内のデータを確認しました。
Kodakブルーという言葉を聞いたことがあったので、暖色に寄っているのは若干残念でしたが、そもそもリバーサルフィルムの発色傾向だったようですね。そもそもネガポジ反転の癖で色味は変わるような気もします。
160万画素は思ったよりもスマホ上でも粒子感を覚えたので、お店ではなく自分でデータ化する方法を模索中です
産業の未来を考えるなら、DPE店やスキャンサービスをしてくれる業者さんにお願いするのが良いとは思いますが…
CONTAX RTSを使ってみて(まとめ)
CONTAXはCarl Zeissのレンズが載ることから、とても人気があると調べて分かりました。
しかし、フィルムカメラのトレンドは、取り回しの良いコンデジか故障しても直せる機械式か、という印象です。
その中でも、Ariaは蜷川実花さんが使用していたことで有名なようです。
CONTAX RTSと一緒にPlanar 50 f1,4 AEJも譲り受けたのですが、正直50 mmという焦点距離はあまり得意ではないため、すぐに28 mmか35 mmのレンズを買おうと考えていました。
結果的には、50 mmで満足しております。もう少し広くても良いかな、と思いますが、そもそも35mmフィルム(というかフルサイズ)で撮ることが初めてなので、まずは王道の標準画角の被写界深度を勉強と思いながら撮っています。
Carl Zeiss Yashica / CONTAXマウントの種類については、極楽堂さんの説明が非常に簡潔で分かりやすいです。
第一印象としては、使いやすくていいカメラだな、という印象です。
ただ、電子制御である点で、長く使うには不安な面もあります。
祖父の大切なカメラですし、使ううちに馴染んで、切り離せなくなる頃に故障して、また半年使えなくなるというのは悲しいので、大事に大事に使っていきたいと思います。